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iOSアプリ「大人には解けない問題」の問題に問題がある件について

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iOSアプリ「大人には解けない問題」の問題に問題がある件について

「大人には解けない問題」というアプリがAppStoreの無料上位にあります。

こういう感じのクイズ系アプリはよく浮上してくるのでさほど気にも留めませんでしたが、ヒマだったのでなんとなく開いてみると、端的に言えば問題をダメにしているという大きな問題が発覚しました……。

どんなアプリなのか

簡単に言えば、過去にフジテレビでやってたIQサプリのような問題(というかそのものを含む。詳しくは後述)が100問程度収録されているというもの。

例えばこんな問題があります。もちろん普通に円をかいていては絶対に解けず、いわゆる柔軟な発想が必要。

これが正解。「漢字の円」を書くというね。この程度なら確かになるほどなーと思えて普通に楽しめる程度ですが、進めていくと中にはモラル的に疑問を感じてしまうようなものがあります。

こんなアプリでモラルとかいう話がなぜ出てくるのか、以下を読めばお分かりになるでしょう。

問題の改変により論理が破綻している

例えばこの問題。先に言っておきますが考えるだけ無駄です。

答えはこれ。……聡明な読者の方ならすぐに「何言ってんの?」という言葉が頭をよぎるかと思われます。言うまでもないことかもしれませんが、

mm = 1/1000 と は ? ? ?

「mm」は長さの単位であり、当然のことながら具体的な量を表しているわけではありません。ここに無次元の量である「1/1000」が等号でつながれていることがまずワケわからんし、そもそも「1/1000が該当する単位は他にもありますが」って文章が意味不明

ここから本題につながるわけですが、この問題はただ単に出題者の頭が足りなかったというオチでは済まされません。というのも、記事の冒頭で少し触れたのですが、この問題はIQサプリで出題されたものの改変だからです。

オリジナルの問題は確かに覚えています。(細かい言い回しは違うかも)

□□は□の1000分の1 □に共通する1文字は?

これならば、□に「m」を入れることにより「mmはmの1000分の1」という文章が完成し、正しい文にすることができますので、適切な問題であるといえます。もっと言えば、mmとmは同じ次元[長さ]を持つので比べることができる、ということですね。

それと比較して、件の問題が改悪されているのは一目瞭然。要は問題の本質を分からないまま、おかしな改変を加えたということになります。

問題を理解し、感心したうえでそのままパクるなら、権利的な問題は置いておくとしてまだ問題に対する敬意はあると言えるものの、問題について理解できていないうえでさらに問題の質を落とす(どころかこの例では機能不全に陥らせている)尾ひれをつけてしまう、というのは、はっきり言って問題に対して失礼これがモラルに反すると言いたいのです。

もう1つ行きます。

こういう問題。

答えはこうらしい。まあ流れ的にわかるかと思いますがこれは大間違い。たぶん「20%の確率でしか当たらないということは、Cさんを信じなければ80%の確率になる」と言いたいのでしょうが、この問題文だと成り立ちません。

なぜ間違いかというと、「天気を当てる」という行為は「結果が真偽(つまりYes or No)で表せない」からです。

例えば「明日は雨が降るかどうかを当てる」なら、雨が降ったか降らなかったか(Yes or No)という2通りの結果しかありません。「Cさんが雨が降ることを20%しか当てられない」のならば、Cさんが雨が降ると言ったときに雨が降らない確率は80%となり、結果的に80%の確率で雨が降るかどうかを予想したことになる、というのは正しいです。

しかし、「天気を当てる」だと結果は2通りにはなりませんよね。晴れ、雨、曇り、雪、それらの組み合わせなど無数にあるわけです。ですからCさんが言ったことと逆のことを信じることにしても、残りの天気のどれになるのかが分からないから意味がない

ですからこの問題文では間違いで、正しい問題にするための一例としては上で説明した通り「Aさん、Bさん、Cさんが明日雨が降ることを予想したとき、的中する確率はそれぞれ70%、50%、20%である。誰の予想を聞くのがいいか?」などとなります。

これもまた、例のごとく「問題の本質を理解せずに適当に『天気を当てる』と改変してしまった結果、問題に知らず知らずのうちに致命的な欠陥を生んでしまった」ということになります。

……そもそも、何を考えながらこの解説文を書いてるんでしょうかね。「逆をとれば」の意味を分かって言っているようには思えないのですが。この文章の「逆を取れば」を数学的に正しく言えば「実際にある天気になったという事象をPとしたとき、Pの余事象が起こる確率を求めると」ということになるのでしょうが、例えば晴れた場合にはその余事象は曇っていたり雪が降ったりとさまざまな事象を含み、すなわち根元事象ではないのですから、1つの天気を予想したことにはなりません。よってこの余事象が起こる確率を求めることには何の意味もありません。

その他のミス

誤植

その他にも、誤植も存在します。その中には問題が解けなくなるものもあります

Q008はタイトルが「DRAGON=2」となっているにもかかわらず、

実際の問題では「DRGON=2」と書いてあります。まあこの問題では「A」がなくなっても正解には影響しないのですが、左辺を英単語で統一するという問題の美しさが消え失せていますし、てかそれ以前に気づけよ!

極めつけはこの問題。これに至っては絶対に解けません

正解がこうなっていますが、問題では「THU」だったのが答えでは「TUE」になっています。問題は「『TUE』が『火曜日』だから火から点々を取ると人、という法則だったというわけなのですが、「THU」だと「木曜日」だから点々はありませんし、問題から法則を見つけ出すことが不可能になっています。

つまり問題が解けないレベルの誤植を気づけないままリリースという杜撰さ。ここまでいい加減だと、やはり誠意というものが見受けられないという意見を残念ながら補強することになってしまいます

文章の誤り

文章に誤りがあり、解けなくなっている問題も存在します。

例えばこれ。「9つの点をすべて通る直線を4本」と言うと、「4本の直線の一本一本がそれぞれ9つの点をすべて通る」という意味になります。どうせ全部9つの点を通さなきゃいけないなら同じ書き方になるじゃん、じゃあ何故4本も書かせる必要があるの?ということになり、意味不明な問題文となっています。

正解はこれだそうです。これは「4本の直線で9つの点をすべて通る」って言うんだよ!!ちゃんとした問題文を与えてくれないんだから、この答えに行きつけるはずがない……。

無理矢理

この問題。

答えはこれ。一応無理のない範囲の答えだとは思いますが、ここで不満に思うのが、1画目が曲がってて下に横線がついている「1」は横倒しにしても「-」にならないじゃねーかということ。つまりかなり無理矢理であるという印象を受けます。「1」が単なる縦棒のみになるようなフォントで問題を書かないといけないわけです。

そんな屁理屈を言われても……と思われるかもしれませんが、この手の問題は答え自体が出題者の屁理屈ともいえるものであり、それをもっともらしくするためには、回答者側からツッコミが入れられてしまうような隙をできる限り埋めておくようにするのは鉄則です。

ちなみにこれも元はIQサプリのもので……(以下略)

総括

主な問題のほかにも様々なミスがあるということが分かったかと思います。総じてクオリティが低いわけです。

こういう斜め上の思考をさせる問題を作るならば、その思考に行きつかせるために適切にヒントを用意したり、逆に抜け道を閉ざしたりするなどが必要であり、あらゆる立場に立ちながらあらゆる考え方が必要になりますが、当然できてません。

まあ、このアプリはただの遊びにすぎないので、だからといってどうということはないのですが、こういう系統の問題が好きな私としては、綺麗な論理で解けるはずの問題を改悪されたことには若干の不快感を覚えざるを得ない、そんな感じです……。

大人だから解けないんじゃない、誰も解けない。

まあ、こういった問題は全体の1割程度であり、どこかで見たものばかりですがちゃんとした問題も多いので、こういう感じの頭の体操をあまりしたことがないヒマな方などは一度プレイしてみてもいいかもしれませんが。

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