フィギュア専用のケースというのは様々あると思うが、今回レビューするのは「特定の」フィギュアに対応している専用ケースである。
YBD Studio という中国の業者が、日本国内でフルプライス(2万円前後~)で売られているフィギュアそれぞれに合うケースを個別に製造しているようで、購入することが可能なのだ。
もちろん非公式だが、商品画像を見る限りではそれなりにクオリティも高そうであったので、今回ものは試しに購入してみたというわけである。
聞き慣れない業者から発送されており、到着が遅い
さて商品の受け取り前に話は遡る。
一昨日の午前中、在宅勤務中にインターホンが鳴り、荷物とか何も頼んでないよな……と無視したら佐川の不在票が入っていた(佐川の兄ちゃんすまん)。
送り主がANK発送代行という聞き慣れないところだったので調べたところ、中国からの荷物を代理で発送する業者らしく怪しさMAXに。でもまぁ変なやつだったらちょっと見てみたい好奇心もあり、どうせ廃棄すればいいやと思い再配達を依頼。

最初は、中国から種子などを送りつける系の詐欺(ブラッシング詐欺)なんじゃないかと思ってました
が、実際に届いた箱の側面を見るやいなや、一瞬で疑いが晴れることに。


何故ならそこには「チルノ」の文字があったからである。(Projetcってなんだよ)
実はこの時点でも、何が入っているのかをすぐに思い出せていなかったが、まぁ明らか自分が頼みそうなものなので開けることに。
ところで実物を見るまでこれを購入したことを思い出せなかったのは それもそのはずで、注文が2024年の12月のため、到着まで4か月以上もかかっている。そりゃ忘れるだろう……。なおこれが今回限り遅れたのか、いつもこうなのかはよく分からない。
製品の概要




中身は上記の“チルノのフィギュア専用ケース”であった。当たり前だがフィギュア本体は附属していない。
フィギュア本体について
本稿とは関係ないので隠したが、そのフィギュア本体というのがこちら。可愛くてかっこいいので非常に性癖に刺さって即予約してしまったもの。
Amazonではまだ在庫があるみたい。


フィギュアそのものの画像を使って販促しているのは著作権的にはどうかと思うが、確かにこういうビジネスモデルはアリだな……と思って妙に感心したのを覚えている。



登録時にメールアドレスをミスっており、連絡が一切受け取れなかったので自分のミスでもありますけどね……。
値段については照明なしが5900円、上下照明ありで8900円となっている。ちょっと周辺機器としては高いなっていう印象は抱いてしまう。しかも中華製で。とか言いながら照明ありのほうを購入したが、果たしてどうなのか……は以降に記載。
支払いは確かクレカ情報直接入力かPayPalの2択だった気がするが、安全度からいえば確実にPayPalを利用したほうがよいだろう。
組み立てしつつパーツを確認
セット内容としては、アクリル板4枚(うち1枚は背景、1枚は正面のデザインつき)と照明付きの土台と天板となっており、土台にアクリル板を普通に差し込んで組み立てるだけという感じになっていた。
というわけで組み立てていくわけだが、この時点で部品に問題あり。
側面:傷がついてる(梱包自体は問題ないのに)
梱包自体は、中でちゃんと固定されておらず少し動くようになっていたことは気になったが概ね問題なしではあった。アクリル板は全て保護シートできっちり覆われているし、全体をプチプチで包んでいるなどしてくれてはいる。
しかし、それでも傷がついていた。


上記のように、アクリル板の保護シートをえぐり取るような形で傷がついてしまっている箇所が1つあった。


組み立て前の写真ではわかりにくいので、組み立て後のものを見せるが、このようにはっきりと傷がついてしまっている。側面だったからまだギリギリいいかもしれないが、正面だったら完全にどうしようもない。
もうこれは、中国国内の配送が雑すぎるからなんじゃないのかと思われる。申し訳ないが、どうせ荷物を投げたりとかしてるんだろうというイメージがある。
土台:謎のシールがうざい


土台のデザイン自体は結構よくて、フィギュア自体の土台の水しぶきに合うように氷の結晶がデザインされており、なかなか個人的には満足がいくものになっている。他のフィギュア向けのものであれば当然デザインは異なるが、今回くらいのクオリティであれば全然問題ない。
しかし、細かいひっかき傷みたいなものがある程度ついてしまっている。一応組み立てたらあまり気にならなくはなったが……。


しかしそれとは別に、なんかピンク色のシールがついているのが気になった。何のためなんだこれは。
剥がそうとしたら案の定うまくいかない。質の悪いシールって上手く剥がせないよね……。ゴシゴシやって剥がすしかなかった。マジでこれに関しては何のためについてるのか分からんので、やめてほしい。
正面:ぶっちゃけ微妙なデザイン


正面のアクリル板には名前が入っていた。製品によってデザインは異なるが、何かしらキャラに寄せた意匠が施されている。
どうせなら全体を雪の結晶と同じ色にしたほうがいいんじゃないかと微妙に違和感は覚えた。個人的には正面から見た時に邪魔するものがないほうがいいので、別に何もデザインはなしでもいいけどなぁ。
背面:結構よくできてる


背面の背景はこんな感じ。まぁ、個人的には特に何も言うことはないかな。
こちらには保護シートとかはされていなかったが、内側に向けて他のアクリル板と重ねられていたので傷がつくこともなく、特に問題なし。
組み立て完了


フィギュア本体を入れ、上部の蓋(こちらは特に何も言うことはない)をして組み立ては完了。
照明について
前述のように照明付きの高額なほうのバージョンを購入したので、早速つけてみる。


USB-AがCx2に分かれるケーブルが附属していた。上下に照明がついており、別々に給電するようになっているのだ。ちょっと邪魔くさい……。なお電源スイッチとかはなく、接続するだけで灯く。


んで点灯させてみたのがこれ。えーっと、なにこれ。
画像を今ここで初めて見た方もはっきりとした違和感があると思うが、とにかく上下で色が違いすぎる。下は白色LEDなのに対して、上は蛍光灯みたいな黄色がかった色で、全くマッチしていない。なんじゃこりゃ。
ただ、ここでワイに電流走る。だったら、上の照明つけなくていいんじゃないかと。というわけで上だけ電源を外してみた結果がこちら。


たまたまチルノだったからこそ合ってる気がしないだろうか。上が暗いと夜っぽく見えるので、夜の湖で遭遇した感が出ているっちゃ出ている。むしろこっちのがいいな。もし上の照明の色もちゃんと白かったとしても、私は上はつけないかもしれない。
あと、これはフィギュア側が素晴らしいという話なのだが、フィギュア自体の土台が透明な水しぶきになっているので余計に下からのみのライトアップが映える。
ちなみに、最近 iPhone16 Pro Max を購入したので、それで撮影している。ここまでの画像は実際の色味を見てもらうためにフィルターなどはかけていないが、好みのフィルターをかけてみたのが以下。


めっちゃ映えるなこれ……。
結論
コスパは微妙
8900円という値段からすれば、「まぁこんなもんか」といった感想。中でも照明のクオリティが前述の通りかなりまずい。今回たまたま下だけつければいいやという結論にはなったが、逆に言えばここだけの値段で+3000円になっているのは正直あまり納得感はない。
ただし傷が既についていたという、明らかなマイナスポイントを除けばの話。これに関しては製造・販売元の非ではないが、ともあれ傷がつくかどうかは完全に運ゲーでしかなく、そこを割り切れる人じゃないと購入はおすすめできない。
単体でディスプレイしたい場合にはいいが、集めるのは微妙
箱がでかくて、かなり存在感がありすぎる。もはや間接照明として使えてしまうんじゃないのかというレベル。たくさんのフィギュアを並べてコレクションしたい人には向かないと思うし、相当お気に入りなフィギュアがあれば特別に購入して単体で飾る、という感覚でいたほうがいいと思う。
ていうかそもそもこのケース自体を3個も買えばフィギュア1体を買えてしまうくらいなので、コスパの面から言ってもこのケースを使ってたくさんコレクションしていくというのは無理があるだろう。
結局誰向けなのか
今回の製品を購入するにあたっては、
- よほど気に入ったフィギュアがある
- そのフィギュア専用のケースのデザインにも納得した
- 照明については今回のように上下で色が違ったりするかもしれないがそこは無視する、あるいは照明なし版を購入する
- 特別な目立つ場所に単体で飾って映えさせたい
- そのためにはコスパなんか気にならない
- 傷がつくかどうかも運ゲーだがそこは割り切る
これくらいの条件が揃ってようやく購入が選択肢に入る程度だとは思うが、そこまでこだわりがあるなら最早自分で作ったほうが早いんじゃないかと思われる。
汎用的なケース自体はいくらでも売られているだろうし、そこに照明を配置するのも、背景をAI生成で用意して貼り付けるというのも特に技術とかいらないんじゃないだろうか。
端的に言えば、購入を後悔しているというほどではないが、個人的にはおすすめはしない。
結局のところ


ケースがどうであれ、このフィギュアがさいきょーに可愛いだけである
終
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