Portal 2のMod「Portal Reloaded」紹介。時間移動が可能なポータルも使い、複雑なパズルを解こう

Steam ユーザーなら知らない人はほとんどいないであろう名作中の名作「Portal」シリーズですが、その2作目である Portal 2 が発売されてから早10年が経とうとしています。当然続編希望の声は根強く、かなり熱心なファンによって新しいパズルや Mod の開発が今でも行われています。

そんな中、ファンメイドの無料Mod「Portal Reloaded」が昨年10月ごろに発表されました。発表後すぐに日本でも複数のニュースサイトで取り上げられたものの、なぜか個人ブログや YouTube などでは一切言及する人がいない(おそらく)ままリリース予定まで2か月を切りました。今回はその魅力を紹介して、皆さんと一緒に楽しみにしたいと思います。

時間移動ができるポータルを設置

制作者によるトレイラーがあるので、こちらを見てみましょう。

まず、冒頭で聞き慣れた「3,2,1」のカウントダウンと共に開いたのはいつものポータル……ではなく、四角い緑色のポータル。よく見ると手前側は奇麗なのに対して、向こう側は壁などが荒廃していることが分かります。

次にテストチャンバー内と思われる映像。キューブが落ちてくると、ポータルの向こう側にもキューブが出現したのが見えます。

ここで察しがいい方はお分かりかもしれませんが、奇麗な側が過去、荒廃している側が未来で、緑のポータルはそれらの同じ場所を繋いでいるんですよね。キューブが向こう側に現れたのは、過去にキューブを置くとそのまま放置されることとなり、未来の同じ位置に出現したというわけです。

また、奇麗な側は Portal 1 の世界であり、荒廃している側は Portal 2 の世界であることも想像できるはず。

  • 25のまったく新しいテストチャンバー
  • 3つの異なるポータルを発射
  • ユニークなパズルメカニクス
  • オリジナルのボイスと音楽
といった要素も説明されます。

3つの異なるポータルっていうのは、既によく知っている青とオレンジの空間移動用ポータルに加え、時間移動用の緑のポータルがあるということですね。ちなみに、緑はデフォルトではホイールボタンを押すことで撃ちますが、キー設定は変えられるとのこと。

緑のポータルも従来のテクニックが使えるようで、ここではフリング(ジャンプ中の速度が維持されるテクニック)を用いて、3つのポータルを駆使しながらゴールまでたどり着いています。

Portal Reloaded は 2021/04/19(ドイツ時間?)に Steam にて無料で配信。さらなる情報はportalreloaded.comで入手できます。また、プレイには Portal 2 を所持している必要があります。

ゲームプレイ映像も見てみよう

ここまででこの Mod のコンセプトは伝わったと思いますが、それがどうゲームプレイに影響してくるのかはまだ分からないかもしれません。

ゲームプレイトレイラーも公開されていますので、そこで実際にパズルを解く様子を見てみましょう。

まずは3つのポータルが作成可能なことが示されます。

ここで2つのポータルを、未来側で別の位置に移動させました。しかし過去に戻ってもポータルは移動していません。直感的に分かると思いますが、未来から過去には関与できないようです。

今度は過去側で、青いポータルを別の場所に作りました。すると、未来側の青いポータルも移動したのが分かります。これは先ほどのキューブと同様に、過去に設置したものはそのままの位置で未来に残るようです。

この過去が未来に影響を与えるが、未来から過去に影響はないという一方通行性が、このゲームの肝要な部分ではないでしょうか。おそらくこのメカニズムが様々な形で応用されて、複雑で解きごたえのあるパズルになるはずです。

さて、今度はフリングのテクニックを使っていますが、ここは3つのポータルを上手く配置しないと飛ぶことができません。

おそらく今作でもポータルは黒い床には作成できず、ダブルフリング(一度落下して速度を得てから、ポータルを別の場所に開いて飛ぶテクニック)が使えないからです。そこで斜めの部分に緑のポータルを置くことで、ダブルフリングでは “事実上” 3つのポータルを使ってやっていたことを、”実際に” 3つのポータルを使ってやっているわけですね。

当然緑のポータルは時間移動してしまうため、パズルの内容によってはそれも考慮する必要があるかもしれませんが、今回はこれで正解のよう。未来側の高台に移動することができました。

さて、ここでボタンが2つあるのが気になりますね。キューブは1つしかないので、どうするのかというと……

過去側で既に使っていたキューブを取ってきて置き、その向かい側に緑のポータルを開きました。するとキューブが未来側でも同じ場所に出現するのはもうお分かりかと思いますが、なんと未来側からキューブを持ってきて配置

緑のポータルを介して物体を移動するのも問題ないようです。過去から未来にしか影響がないので、おそらくタイムパラドックスもないはず。よく考えられています。

上級者向けの内容

そういうわけでゲームプレイ動画を見てきました。非常に楽しみな内容ですね!

難易度については、言うまでもありませんが作者サイトにも明記されているように「Portal シリーズのベテラン」向けの内容となっています。2つのポータルが駆使できるのは前提で、さらに複雑さを追加した内容になっているわけです。

Portal 2 までクリアして、Portal シリーズが好きでさらに複雑なパズルを遊びたいという方は絶対にチェックしておくべきですね。無料ですし。

ひとつ注意すべきなのが、リリース時にはおそらく翻訳が存在しない点。もちろんパズル部分は Portal シリーズに慣れていればどうということはないと思いますが、若干のストーリーはある(※)とのことなので、そこまで理解するにはある程度英語が理解できる必要がありそうです。

作者サイトによれば、翻訳のオファーはいくつか受け取っているものの、それらは開発の最終段階に行うものとされています。またリリース後もパズルの追加やチャンバーの間にエリアを設けるなどのアップデートを予定しているようなので、翻訳の追加に関してはそれらが行われるようなタイミングになると考えてもよさそうです。

※ストーリーについて
ストーリーは公式によるメインストーリーとは独立しており、小規模なものであるとのこと。ボイスも男声なのでGLaDOSではない(……とも限らないかもしれませんが)ですし、主人公も”被験者[4-5-0-9]”という人物であり、メインストーリーとはまた別人らしいです。

実況予定

この「Portal Reloaded」ですが、私の YouTube チャンネルで実況プレイする予定です。気になる方はぜひチャンネル登録していただいて、お見逃しなく。

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