Windows 10をリリース初日から使用している凪サです。
Edgeについてはあまり悪い印象を持っていない私ですが、なおも使い続けているのはChrome。同じことを考えている人は多いようです。Edgeのシェアは現時点でどうなのか、なぜそうなのかを深く調べてみましょう。
Edgeのシェアは正確にはいくらか?
そろそろWindows 10のリリースから1か月となるわけですが、Edgeのブラウザ全体に対するシェアはどのようになっているのでしょうか?複数のデータから総合的に判断してみます。
Microsoft’s new Edge browser is being used by a minority of those running Windows 10 — between one-sixth and one-third
“Microsoftの新しいEdgeブラウザを使うのはWindows 10ユーザのうち少数派であり、1/6から1/3の間だ”
1/6から1/3の間ということは、単純計算で25%くらいということになるのでしょうか?また、別の記事によれば、
StatCounterのデータによると、8月1日から16日までの1日単位の平均でWindows 10の世界シェアは4.37%。これに対し、Edgeの世界シェアは0.7%に過ぎない。EdgeはWindows 10以外のOSで使用できないため、単純計算するとWindows 10ユーザーのEdge使用率は約16%ということになる。
とあります。なお、「Edgeの世界シェアは0.7%」とありますが、これは当ブログの訪問者の統計と確かに一致します。訪問者のうちEdgeを使用していたのは、0.85%でした。
ブラウザ | 使用割合 |
---|---|
Chrome | 30.77% |
Safari | 29.49% |
Safari(in-app) | 14.10% |
Firefox | 12.39% |
Internet Explorer | 8.55% |
(not set) | 1.71% |
Android Browser | 1.71% |
Edge | 0.85% |
Opera Mini | 0.43% |
以上より、Windows 10を使用するユーザの中でEdgeも使用するのは、2割ほどにとどまるということがいえます。また、ブラウザ全体に対するEdgeのシェアは1%ほどと言うこともできます。
つまり、明らかに出だしに失敗しているといえます。何故でしょうか?
Edgeはなぜシェアを伸ばせていないのか
IEからユーザを取り込めていない可能性

最初にEdgeのアイコンを見たときに思ったのですが、「e」の文字をデザインに用いることがIEから変更されませんでしたので、ブラウザを選ぶことを知らないユーザ層にも、これで”インターネットを見る”と分かるようになっているのだと思いましたが…
ブラウザを選ばないくらいのユーザとしては、OSをいち早く変更するというリスクを伴う行為を選ぶことはないだろうと思います。つまり、IEをもともと使っていたユーザが、その流れでEdgeを使い始めるという状況自体考えにくいということです。
これがWindows 10におけるEdgeのシェアが著しく低い原因の1つではないかと考えられます。
Edgeのメリットが全く伝わらない

前の項では「IEからのユーザ」、つまり既存ユーザを引き続き得られていないという指摘なのですが、ここでは新規ユーザを獲得できていないのではないかという指摘ですね。Edgeには様々な改善が施されているといいますが、いまいちその良さが伝わっていません。
私はWindows 10を触った初日に起動して、「それなりに良い」という結果を確認したきり全く興味がありませんでした。Chromeで十分快適なので、他に足を突っ込むまでもない…という感じでしょうか。
ここで一度興味を持って、Edgeのメリットを検証していきます。
Webページに直接記入

Webページに直接何かを書き込むことができる機能があります。
書き込みたいページを開いてから、「Webノートの作成」というボタンをクリック。(画像の左から2番目)

すると、このように書き込んだり、コメントを挿入することができます。また、保存するときは直接OneNoteに送信できるので、今までのように、OneNote上に画像のみ送信してから書き込むという操作よりさらに簡単になっています。
OneNoteを使わない人でも、お気に入りとして保存することも可能です。これは使いやすいです。
読み取りビュー

Safariにはあったように思いますが、余計な広告やレイアウトなどを排除して記事を読みやすくできる「読み取りビュー」が実装されています。

このような表示になります。縦長なので、やはりモバイルへの対応も考えられていると感じられます。
拡張機能
ChromeやFirefoxなどの拡張機能までそのままインストールできるというので、「特定の機能を使いたいから、それらのブラウザからは離れられない」というユーザに対してはとても魅力的な情報ではないのかと思うのですが…
いまだに未実装のようです。
Windows 10という目新しい環境ですぐに使うからこそ魅力があるのではないのかと思うのですが、少々対応が遅いように感じます。ただし、年内には遅くともリリースされるとのことなので、その時にまた試したいですね。
無駄のないシンプルな標準機能に加え、拡張機能さえ実装されれば、ブラウザのシェア争いに十分太刀打ちできるようなものになっていると感じますが、私は上で紹介したような機能を初めて知りました。
魅力は感じることができましたが、それをIEに対して悪いイメージを持っており、その後継であるEdgeにも興味がわかないようなユーザに対して伝えきれているのかどうかは疑問です。
ですから拡張機能の実装という最大の強みをどう活かせるかは、シェア拡大に向けて特に大きなカギとなると思います。
終わりに
IEのイメージを引きずらず、よりシンプルに早く、そしてユニークにしようとしていることは使っていて十分感じ取れますが、それでも、この記事を書く前の私のように、他のブラウザで十分満足しているようなユーザに伝えるには、プロモーションは弱いように感じます。
Windows 10のアップデートは頻繁に行われていくので、それを好機として、Edgeについてより知ることができるような機会を作ることができれば、そしていち早く安定して拡張機能を実装できるのならば、Edgeがシェアを伸ばすことは十分にできるように思います。